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以前、気がついたこと。

130126



青山敦士  -ほかの文章

2013.1.26

「かもめ食堂」の話をします。
群ようこさんの作品で、映画化もされ有名になりました。
むしろ映画で有名だと思うのですが、小説も面白いんですよ。
私は帯に付いていたキャッチコピーの
「ハラゴシラエして歩くのだ。」に惹かれて買ってしまった記憶です。

小説の中の一説で、(正確には覚えていないんですが、)
専門学校に行っていた主人公が、同級生にかもめ食堂というお店を出したい旨を説明する場面があります。
専門学校の同級生の返答は、
「わかる、そうゆうの流行りだよね。」
主人公は、その返答に違和感を持つというような内容でした。

話は全く変わって。
「G型しょうゆさし」の話をします。
1958年に製造され、今なおしょうゆさしと言えばこの形。
1958年と言えば、もっと豪華な装飾で、華やかな絵付けでというのが全盛だった時代。醤油が注ぎ口から、つたって垂れない醤油さしということの画期的な機能性と、無駄がはぶかれたフォルムと柄や装飾を施さない無地のデザイン。まるで北欧食器のようです。

この製造を手掛けた森正洋さんは、
「人々の生活に必要な確かな仕事」「毎日“道具”みたいに使える健康的な美しさ」というモットーで開発されたということです。

色々なものが、流行りとしてどんどん消費されていく中、
日常にあり、迫力にもかけた雑多なもの、だけれども伸び伸びしていて無理なくそこに落ち着く。だからこそシフトチェンジを繰り返しながら受け継がれてきたという確かなアリバイがあるもの。

私は、そうゆう部分と一緒に小さく動いていきたい。




小室勇樹  -ほかの文章